| 
         腰が痛くなるのはなぜ?
         
          
        中高年の多くが訴える病気に腰痛があります。これは大昔、4本の足で歩いていた人類が2本足で歩くようになり、大きな頭と上半身を2本で支えなければならなくなった宿命ともいわれています。本来、不自然な形である上に、激しい運動や負荷が加わると、腰には大きなストレスがかかることになります。腰痛はほとんどが筋肉のバランスが崩れたために起こる痛みといわれています。使いすぎによる痛みとして、若い人で、椎間板ヘルニア、中高年男性で変形性脊椎症、女性では脊椎骨粗しょう症などが原因とみられています。昔、さかんに山に登っていた人が、腰の痛みを訴えるのは重い荷物を背負って何度も登山を続けることによって、腰の骨に変形が起きて、痛みをおこしているのです。 
         
         
         
        腰痛を起こす病気とは?
         
          
        腰痛を起こす病気には主に次のものがあります。
         
         
        
        (1) 椎間板ヘルニア    
          
        椎間板の真中にある髄核に一部が飛び出して神経を圧迫することから起こる痛みで、この飛び出した状態をヘルニアといいます。 
        
        (2) 変形性脊椎症    
          
        骨と骨の間に鳥のくちばしのような刺ができて(骨きょく形成)、これが神経を刺激するものです。 
        
        (3) 脊柱管狭窄症    
          
        推体の後ろにある脊柱管が狭くなって、神経や神経を養っている血管を圧迫するために痛みが生じます。 
        
        (4) ギックリ腰    
          
        何かをしようと身体を動かした時に、腰の後ろの靭帯を痛めたとか、椎間板が裂けたために、腰に強い痛みが起こるものです。 
        (5) 椎間板骨粗しょう症    
          
        中高以降の女性の腰痛の代表的な病気で、65歳以上になると2人に1人はこれに悩まされるといわれています。歳をとるにしたがって、カルシウムが不足し、骨の老化とともに、骨がすかすかになることに起因しています。 
        
         
         
         
        腰痛を予防しましょう!
           
        腰痛は背骨を支える筋肉や下肢の筋肉が弱いために、背骨にストレスがかかって起こるものなので、ふだんから、腹筋、でん部の筋肉、背筋、下肢の筋肉などを鍛える運動をしておく必要があります。 
        特に中高年女性に多い脊椎骨粗しょう症対策には、カルシウムを日頃からしっかりとり、骨太にしておくことが大切です。骨の中のカルシウムが抜け出し、骨の量が減り、中がスカスカになっている状態が骨粗しょう症です。こうなると、骨がもろくなって自分の体重を支えきれなくなり、骨折して腰痛を起こします。また腰痛防止として、常に正しい姿勢を心がけることが重要です。正しい姿勢の基本はあごを引き、首を出来るだけ長く伸ばすこと、背筋をぴんと伸ばすことで、腰のそりが少なくなります。また、お尻を出さずに引くような感じが正しい姿勢です。そして、重い荷物を持ち上げる時も要注意です。肢を伸ばしたまま荷物を持ち上げず、膝を曲げて低い姿勢から持ち上げるようにして下さい。腰は身体の要だけに、ふだんからしっかりとケアをして下さい。 
        
  
          
        |